メンバートーク⑥ 小野木洋さん

  • 2022.09.14

会社に入ってから、日本のみならず海外でもご活躍され、マルチな経験をされてきました。現在も充実した毎日を送りつつ、日々の中で感じているモヤモヤを形にしたいと思い、Food Up Islnad(以下FUI)に参画。居場所があって学びたいことが学べる、そんな出島のような場所を作りたいと思っているんだとか!今回はそんな小野木洋さんにお話を伺ってきました!

聞き手:FUI事務局 金丸美樹
文:(株) SEE THE SUN インターン 町田彩華

いろんな環境でマルチな経験を

金丸美樹
金丸美樹

大学時代に憧れていた仕事はありましたか?

小野木洋
小野木洋

私、1996年入社で当時は就職氷河期と言われる時代でした。景気が悪くても食品メーカーは必要な存在との甘い考えもあったのは事実ですね。入社時から海外志向は在って、 30歳までに本社勤務を経験して、40歳までに海外勤務を経験して、50歳ぐらいになったら後継育成したいというキャリアをデザインしていました。

金丸美樹
金丸美樹

今でこそ海外行かなきゃ!と思うのはわかるんですが、当時から海外に行きたいって思ったきっかけや、やってみたいことって何かあったんですか?

小野木洋
小野木洋

日本に貢献できることをやりたいなと思っていましたね。うちの会社の場合、海外子会社は日本に比べて規模は小さくなりますが、その分、会社全体・経営全般が学べるということがモチベーションでしたね。

金丸美樹
金丸美樹

食品メーカーに入られたけど、食だけに注力するのではなくて、全体俯瞰したり、海外で事業を起こしたりすることの方がピンときた感じなんですね。ちなみに、入社時はどんなことをやられていたんですか?

小野木洋
小野木洋

大学が理系だったこともあって、入社して最初は工場に配属されたんですが、あまり馴染めず、営業に異動させてもらいました。

金丸美樹
金丸美樹

営業はどれくらいやられてたんですか?

小野木洋
小野木洋

6年ぐらいやっていました。

金丸美樹
金丸美樹

結構やられていたんですね!

小野木洋
小野木洋

そうですね。その後は物流に行きました。そこではシステム開発や在庫管理を担当していました。 物流も6、7年経験した後、海外に行きたいですって手を挙げて異動させて頂きました。会社に英語を喋れる人はそれなりにいたんですけど、中国語人材はそんなに多くなかったので、あまり人が攻めてないところを攻めようと思い、1000時間ぐらい中国語を勉強しました。

金丸美樹
金丸美樹

やろうと思って行動に移せることがすごいですね!中国には何年いたんですか?

小野木洋
小野木洋

4年ですね。

金丸美樹
金丸美樹

各部署4~6年くらい体験されてるんですね。1〜2年だと慣れてきた頃に異動になってしまうけど、1つの部署に4年以上在籍しながら、いろんな部署を回れるってすごく視野が広がりそうですよね。中国に行って良かったことって何でしたか?

小野木洋
小野木洋

そうですね。 当時自分が現地法人の社長だったので、全て自分で決められるっていうのがおもしろかったです。日々発生する課題に向き合って、勉強しながら乗り越えていくというスタイルだったので。 とにかく、夢中で燃えましたね。

金丸美樹
金丸美樹

なるほど!小野木さんがすごくマルチに活躍されている理由はそこにもあるんですね!

新しいアイデア、「やってみたい」をFUIで実現させたい

金丸美樹
金丸美樹

FUIに参画されていたきっかけを教えていただけますか?

小野木洋
小野木洋

1つ目は、社内に自分がやってみたいと思うことをなかなかトライアルできなくてモヤモヤしている人たちがいっぱいいるので、そういうことを実現できる場が欲しいと思ったからですね。2つ目は金丸さんのノリについていった部分もありますね(笑)。何か面白い事がありそうだな・・・ってワクワクして入ったという感じです。

金丸美樹
金丸美樹

会社の中でモヤモヤするっていうのは、例えばどんな感じなんでしょう??

小野木洋
小野木洋

例えば、農家さんから消費者に農産物を直送するECサービスなどのアイデアって出てくるんですよ。でも、会社が目を通していない商品をお客様に届けて品質上問題があった時にどうするのかなどを考えると課題が多くなり、廃案になってしまうんですよね。

金丸美樹
金丸美樹

わかります。大手メーカーの基準って完璧を求め過ぎてしまう部分ってありますよね。もちろん、大切なことだし、良いことなんですけどね!ちなみに、小野木さんが思う御社のいいところってどんなところですか?

小野木洋
小野木洋

懐が深いところですね。やりたい事に手を挙げる事ができますと言ったところです。

金丸美樹
金丸美樹

そのような懐が深い会社にいながらもFUIに来ていただいている理由ってなんでしょう?

小野木洋
小野木洋

社内の人と話しているだけでは、多様性に限界を感じる時があるんですよね。

金丸美樹
金丸美樹

社内だけだと似たような発想になりがちっていうのはありますよね。会社としてのベクトルを合わせる、というか。その中でも、小野木さんは個性を活かされていると思いますが。

小野木洋
小野木洋

そうですね。私は、営業とか物流とか、研究とは全く関係ないところのバックグラウンドを持ちながら研究所にきたので、社内でも結構珍しいキャリアなんですよね。自分にしか出来ない事は何かな・・・と常に考え新しいものを生み出そうと努力しております。

金丸美樹
金丸美樹

素敵ですね。いろんなキャリアの人を入れて何かイノベーションを起こそう、みたいな感じなんですね。

小野木洋
小野木洋

とはいえ、やっぱり既存分野の探索は申し尽くしていると思うので、社内だけでネタを出すのは難しくて。だから、FUIみたいな場はとてもありがたいんです。

学びたいことを学べる居場所作りをしたい

金丸美樹
金丸美樹

FUIに入られて1年くらいなので、手探りの部分も多いと思いますが、実際入ってみていかがですか?

小野木洋
小野木洋

そうですね。いろいろやってみながらではありますが、他社さんからいろいろな刺激をいただいています。みなさんいろんなバックグラウンドの仲間たちと一緒に参加されているので、今後はうちの会社のメンバーも増やせたらなと考えております。

金丸美樹
金丸美樹

FUIのブランド力が上がって、おもしろいからやってみてもいいんじゃない?って会社でも思ってもらえるようにしたいですね。 今後やってみたいことは何かありますか?

小野木洋
小野木洋

何かスモールトライアルできる場があると、様々なアクションを起こしやすいんじゃないのかなって気がしますね。

金丸美樹
金丸美樹

社員が考えるジレンマを小さくてもいいから新しいことに挑戦できるといいですよね!
では、最近ワクワクしてることって何かありますか?

小野木洋
小野木洋

そうですね。子供の成長ですかね。子どもが車の洗車をするのが好きで、夢中になりすぎて時間が経つのを忘れちゃう時があるんですよね。それを見ると、夢中になれることがあるっていいなと思います。

金丸美樹
金丸美樹

1個のことに夢中になれるって素敵ですね!反対に、最近、憤りを感じたことは何かありますか?

小野木洋
小野木洋

なんだろう…。今社内でデータサイエンティストを育成しようという動きが社内にあるんですけど、実力をつけると社内ではその力を持て余してしまう。そういった人たちが楽しく活躍できる場所を作らなきゃいけないと思っています。

金丸美樹
金丸美樹

FUIがそういう場所の一つみたいな感じになったらいいなと思いますよね。

小野木洋
小野木洋

そうだと思います。居場所があって学びたいものが学べるっていう場所が大事だと思います。

金丸美樹
金丸美樹

居場所と学びたいことがあるっていう場所があるってすごく素敵ですね!

お互いに分かり合える社会に

金丸美樹
金丸美樹

最後に食産業界とお客様へメッセージをお願いします。

小野木洋
小野木洋

そうですね。 恐れ多いのですが日本から多くのスタートアップが生まれる社会になってほしいなって願っています。

金丸美樹
金丸美樹

確かにそうですね。 それには、優秀な人材も必要だけど応援者も必要ですよね。 お客さんへのメッセージは何かありますか?

小野木洋
小野木洋

食品メーカー側がお客さんの求めている以上の過剰なサービスを提供し過ぎてしまっている所があるんじゃないかなと思います。買おうと思っていたものが棚に無くても別で代用するなど本当は許容できているのに…など。

金丸美樹
金丸美樹

そうですよね。作り手が、要望を聞いて完璧にしすぎちゃっているところってありますよね。もっとお互いわかりあって楽しくやっていけたらいいですよね。本日は貴重なお話ありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。

お話を伺って

小野木さんがおっしゃっていた、”居場所があって学びたいことが学べる場所”という言葉がすごく印象に残りました。幅広い環境でご活躍されてきた小野木さんだからこそ、より一層心に響いたのだと思います。今回小野木さんのお話を伺ったことで、今の自分の環境を見つめ直し、小さなことでも新しいことに挑戦して視野を広げていきたいと思いました。

さあ、みんなで航海にでよう。

さあ、みんなで航海にでよう。