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メンバートーク② 島田昌幸さん

  • 2022.06.22

子どもの頃は環境問題に興味を持ち、大学では稲について研究。現在は、食品メーカーに勤務し、健康とおいしさが両立した製品の開発に携わっている研究室に所属。社内外の人たちと一緒になって何かアクションを起こしたい!とFood Up Islnad(以下FUI)に参画。今は若い世代との繋がりを求めながら、生活者と一緒に世の中を良くしたいと考えているんだとか。今回はそんな島田昌幸さんにお話を伺ってきました!

聞き手:FUI事務局 金丸美樹
文:(株) SEE THE SUN インターン 町田彩華

みんなを巻き込みながら、一緒に何かを成し遂げたい

金丸美樹
金丸美樹

大学ではどんな研究をされていたんですか?

島田昌幸
島田昌幸

子どものころに理科の雑誌を読んだことがきっかけで、学生時代は環境問題にすごく興味を持っていました。大学に進学する際は、農学系の学部が一番近いかなと思って農学部を選びました。植物を研究する研究室で僕は主に稲を扱っていました。

金丸美樹
金丸美樹

そうだったんですね! その後、今の会社に?

島田昌幸
島田昌幸

はい。現実的には、環境問題に関する分野で仕事をするって難しいなと大人になってから思うようになって。それでも自分の想いと外れない程度で、自分に何ができるかなって考えたときに、食品の開発かなって思ったんです。 

金丸美樹
金丸美樹

入社してからは、これやるぞ!みたいなことってありましたか?

島田昌幸
島田昌幸

就職が決まる最終面接のときにちょうど祖父が亡くなったんですよね。祖父のお葬式に行かずに最終面接に行ったんですよ。だからしっかり働かなきゃ、社会に貢献できるように働かないといけないなって思った記憶があります。

金丸美樹
金丸美樹

なんと!そんなご経験が。。今は、こんなことやってみたい!とかはありますか?

島田昌幸
島田昌幸

働く中で、考え方が違う人、 直感的な人や理論的な人など、多くの人と関わってきました。ここ数年、僕自身が人を巻き込むような人間になりたいと感じていて、こうしたいろんな人たちを巻き込みながら何か進めていくっていうのが非常に面白そうだなって思っています。

若い世代との繋がりを

金丸美樹
金丸美樹

FUIに参加してくださるようになったきっかけって何だったんですか?

島田昌幸
島田昌幸

先輩に声をかけていただいたのがきっかけですが、最初にちゃんと参加させてもらったのはグランスタで開催したイベントのときですね。実は、最初は一歩引く感じの距離感を保ちながら参加していたんです。その時に所属していた部署は、実際に開発をする立場ではなく、研究情報を世の中に発信したり、部署間の橋渡し役をしたりする職場だったんです。それに対して、FUIの取り組みは手を動かして何かを作る、と捉えていたので遠慮もあって一歩距離を置きながら、参加していました。

金丸美樹
金丸美樹

今はリーダー的にみんなをまとめてくれているじゃないですか。そうなったきっかけっていうのはあるんですか?

島田昌幸
島田昌幸

やっぱり1人だとできないことってたくさんあって、同じようなマインドを持った人たちが集まって、絡み合っていくことで足し算じゃなくて掛け算になるみたいな感覚っていうのがすごく心地よかったことが大きいですね。それがいいなって。さらに、それを発信することを掛け合わせると、広い範囲の人たちが繋がることができると思ったんです。

金丸美樹
金丸美樹

先程、同じような志・マインドの人が集まって、とおっしゃっていたと思うのですが、同じような志というのはどのあたりで感じますか?

島田昌幸
島田昌幸

FUIで打ち合わせをすると、自発的に発言が出てくるし、みなさんの表情を見てると楽しそうに議論しているんです。それはすごいなって思います。みなさん、自分から前のめりになってやってる感じが大きくて、僕にもすごい良い影響を与えてくれているなって感じています。

金丸美樹
金丸美樹

この活動って、日々の仕事の+αなわけじゃないですか。それなのにみなさんがすごく前向きにやっていらっしゃるからすごいなって思っています。あと、島田さん、グランスタのイベントのときお客さんに話しかけるのがすごくうまかったですよね。

島田昌幸
島田昌幸

きっと人と話をするのが好きなんだと思います。

金丸美樹
金丸美樹

FUIでこれから期待すること、やってみたいことは何かありますか?

島田昌幸
島田昌幸

DO! Nuts TOKYOを中心に若い世代の人たちと繋がるっていうのはすごい仕組みだなって思っています。10代、20代ぐらいの新しい感覚を持った人たちと、より繋がって何か共通するものを探していく、そういう取り組みをFUIではできるんじゃないかなと思います。今まで繋がりを持てなかった人たちと繋がることってなかなかメーカーではできないですよね。でもそれができるっていうのがFUIの魅力かなと思います。

個人がバイアスを持っていると自覚すること

金丸美樹
金丸美樹

最近課題に感じてることはありますか?

島田昌幸
島田昌幸

聴くことの大切さです。感情的になると人の話って聴けなくなるし、心が安定していないと、ちょっと落ち着いて聴こうかなと思えなくなりますよね。でも、ちゃんと聴いてみると「そういうこと思ってたのね」とか「そういう過去があったのね」とか、聴かないと知り得なかった背景とか事実とかがあって。それって結構大事なことだなってここ数年感じるようになりました。

金丸美樹
金丸美樹

聴くことってすごく大事ですよね。ちゃんと聴いていなくて、勝手に決めちゃってるってことってありますもんね。

島田昌幸
島田昌幸

結局自分で勝手にフィルターを作って、そのフィルターを通して人を見ているんですよね。大事なのは、そのフィルターを僕は持ってますよっていう自覚できてるかどうかっていうことだと思っています。そのフィルターを意識をするっていうのを心がけています。

金丸美樹
金丸美樹

バイアスを持っていることを自分が知ることが大事ってことですよね。

島田昌幸
島田昌幸

そうですね。きっとバイアスを外すって死ぬまでできない気がするので、バイアスを持っているって自覚することが重要だと思います。

作り手と生活者、一緒に作り上げる社会へ

金丸美樹
金丸美樹

日本の食品産業界がもっとこうなったらいいなって思うことはありますか?

島田昌幸
島田昌幸

食品だけじゃないんですけど、メーカー同士の横の繋がりが増えて、いろんなことが自由に協働してできるようになれば面白いなと思います。もちろん課題はいっぱいあるとは思うんですけど、そうすれば楽しみながらいいもの作りができるんじゃないかなって思います。

金丸美樹
金丸美樹

今まさに計画している2023年に開催予定の未来のモック展とかも、そういうことの第一歩になったらいいですよね。

島田昌幸
島田昌幸

今できることだけを考えてモック展に向けては活動していますが、その先の何かに繋がっていけば面白いんじゃないかなって思います。

金丸美樹
金丸美樹

そうですね! 最後に、普段、御社の商品を口にしているお客さまへのメッセージはありますか?

島田昌幸
島田昌幸

一緒にこれからの世の中を良くしていきたいです。日本の社会って、どうしてもお客さまとちょっと距離があるんですが、もっと近づいてお互いのことを理解しながら、本音が話せるような関係性を築くことができればもっと面白いだろうなって思います。 厚い壁に穴を開けたり、低くできたらいいかなって思います。

金丸美樹
金丸美樹

作る側食べる側を分けるんじゃなくて、みんな同じ社会の中の一員であり、仲間なんだと感じられるといいですよね。
本日は、貴重なお話ありがとうございました! 引き続きよろしくお願いいたします。

お話を伺って

私たちの見えないところで食品メーカーさんは、たくさんの課題を抱え、私たちの生活をより良くしてくださろうとしているんですね。島田さんがおっしゃっていた”バイアスを持っていることを自分が自覚すること”、すごく心に響きました! バイアスを持っていることを自覚することで、世の中の見え方が変わり、自分の生活ももっと豊かになるのかなと感じます。(町田彩華)