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メンバートーク① 矢島琴恵さん

  • 2022.06.22

小さいころの夢は先生だったけれど、一度社会に出たい!と思い、一般企業に就職。現在は、マーケティングに携わりながら、同じような思いを抱く食品メーカーの人と積極的に関わろうとFood Up Island(以下FUI)に参画。最近は研究開発に携わる人たちの努力を生活者に知ってもらいたい!と思っているんだとか。今回はそんな矢島琴恵さんにお話を伺ってきました!

聞き手:FUI事務局 金丸美樹
文:(株) SEE THE SUN インターン 町田彩華

小さい頃の夢は学校の先生だったけど、身近な商品を届ける社会に。

金丸美樹
金丸美樹

金丸さん:小さいころの夢ってありましたか?

矢島琴恵
矢島琴恵

小さいころの夢は学校の先生でした。多分高校生くらいまではそう思っていて、大学でも一応教職まではとっていましたね。教育実習とかもやっていたんですけど結局ならず。

金丸美樹
金丸美樹

教育実習で現実を見たとか、そういうことじゃなくて?

矢島琴恵
矢島琴恵

教育実習で現実を見たというよりは、自分が教員になるとしたら、多くの子たちがこれから経験する、”一般企業に入って社会に出る”というのを経験してから教える立場になりたいなと思って。だから、一回普通に会社入ってからの方が良いかなって思ったんですよね。

金丸美樹
金丸美樹

素晴らしい!

矢島琴恵
矢島琴恵

いいのかわからないですけど(笑)

金丸美樹
金丸美樹

いやいや素晴らしいです。それでじゃあやっぱり一回会社に入ろうと思って?

矢島琴恵
矢島琴恵

はい、そうですね。

金丸美樹
金丸美樹

最初は、サッポロさんじゃないですよね?

矢島琴恵
矢島琴恵

はい、別の食品メーカーですね。コーヒーとかをやっている会社でした。家族とか友だちとかに自分の会社の商品を使ってもらえるってモチベーションに繋がりそうだなと思って、就活するときに食品メーカーがいいなと。入社当時は営業で入ったんですけど、いつかは商品開発とかやれたらといいなと思っていました。

金丸美樹
金丸美樹

入ってみて、転職した理由っていうのはありますか?

矢島琴恵
矢島琴恵

転職した理由は、何か嫌なことがあったわけではなく、楽しかったんですけど、プロモーションや広告まわりをやらせていただいた時に、やっぱり飲料とかお酒のメーカーの方がかけられるお金の桁が違っていたので、そっちでもっと勉強したいなと思ったのがきっかけです。

金丸美樹
金丸美樹

前も広告やマーケティングをやっていたけれどもより力が大きいエリアというか領域にいきたいなと?

矢島琴恵
矢島琴恵

そうですね。作って、店頭に並べて、あとは売れるのを待つ、みたいな感じだったので、あまりこっちから仕掛けてどうこうっていうのが、パッケージくらいまでしかできなかったのが、すごくもどかしくて。

金丸美樹
金丸美樹

お客様に伝えたい、心震わせたいと感じていたんですね。実際やってみてどうでしたか?

矢島琴恵
矢島琴恵

実際やってみて、業界的に大きい所にはもっと大きい壁があるんだな、と感じ、悩みは食品メーカーだと似ているところはあるんだなと思いました。

研究員と生活者を繋ぐ窓口に

金丸美樹
金丸美樹

今の夢ってありますか?

矢島琴恵
矢島琴恵

入社した当時や、商品開発を始めたときは、自分が認められたい、自分がやった商品がヒットしてほしいって気持ちが強かったと思いますが、今はどちらかというと会社の中に技術系の人とか研究部門ですごい人がたくさんいるので、そういう方たちの発信する場の窓口として頑張りたいなという想いが強くなったような気がします。

金丸美樹
金丸美樹

やっぱり御社は技術力があるので、良い人、素敵な職人さんが多いんですね。

矢島琴恵
矢島琴恵

はい、すごく愚直に熱心にやっているのにそれが上手く伝えられなくて、もどかしさを感じることもあります。

金丸美樹
金丸美樹

愚直ってどんな感じでやられてるんですか?

矢島琴恵
矢島琴恵

すごく真面目で誠実なんですよね。すごいことなのにメーカーとしては当たり前と思っていることって、わざわざ発信はしないんですよ。その結果、普通に見えるような表現にしかならなくて。。

金丸美樹
金丸美樹

ベンチャーさんとかに比べても劣らない、いや、それ以上にもっと研究している領域ってありますもんね

矢島琴恵
矢島琴恵

生活していると、みなさんお酒のことだけ考えているわけではないので、私たちメーカーから見て当たり前のことでも、あらためて伝えるとすごい!というポイントってたくさんあると思うのです。だから、そういうすごい人が社内にいっぱいいるってことを上手く発信したいなって思ってます。

FUIを研究員の発信の場にしたい

金丸美樹
金丸美樹

ありがとうございます。FUIに参加してみようかなと思ってくださった理由とかってありますか?

矢島琴恵
矢島琴恵

私自身、勉強するのが好きで、誘われたら行ってみるというのが多いのでそれで参加してみたというのもあるんですけど、田村さん(FUI初期メンバー)に、他の食品メーカーの人も同じような悩みをもっていることを聞いたり、他のメーカーさんがやっている活動の話を聞いているうちに、そういうのを積極的に学びたいと思ったんですよね。それと、田村さん自体が人を巻き込んで形にするのがすごいなと思っていたので、それを間近でみて学びたいなと思いました。

金丸美樹
金丸美樹

実際にきてみてどうですか?他にももっとこんなことしたいとか期待することとかあったら教えてください。

矢島琴恵
矢島琴恵

バイタリティーの強さというか、この人に任せたらなんとかしてくれそうだなって人って会社の中にいるじゃないですか。自分で周りの人を巻き込んでやれる人。そういう人が各社さんにいらっしゃって、会社ごとのやり方があって、というのがすごく勉強になるなと思っています。あと、技術系の人が多いのもいいなと思っています。私は文系なのでついていけないことも多いんですけど、、、。今、少しずつ社内の技術系の人たちも興味を持ってきてくれているので、そういう人たちにとっての発信の場にできたらいいなと思っています。繋ぎ役というと大袈裟かもしれませんけど。

金丸美樹
金丸美樹

素晴らしいです!本当に技術系の方が発言する場所って少ないですよね。

矢島琴恵
矢島琴恵

そうですね。理系の方がもっと出てほしいっていうのはすごくあります。

金丸美樹
金丸美樹

先日、本にもなった石田秀輝先生と未来の社会を描くワークショップにも参加してくださっていたと思うんですが、あの時は、この考え方を社内で広めるのが難しいとおっしゃっていましたよね。それは徐々に変わってきた感じなんですか?

矢島琴恵
矢島琴恵

私の所属する商品開発の部署では、情報収集も一つの業務にもなるので、FUIのような活動も積極的にも認めてもらいやすいのですが、社内で広めていくとすると、アウトプットを意識しないといけない場面も増えていくなと感じています。今、FUIで取り組んでいるサステナブルの案件とかは、社内でも積極的に技術研究をしている領域なので、絡みやすいのかなと思っています。

金丸美樹
金丸美樹

なるほど、もう少しサステナブルの追求みたいになると、マーケより技術系の方が参加しやすいかもしれないですよね。今の進め方に関してはどうですか?

矢島琴恵
矢島琴恵

良いと思ってます。社内向けの案内の仕方としては、全部が必須ではなくて、興味がある所だけ来てもらっていいと言っているんですが、技術系のメンバーからも、コロナの影響もあり他社と直接かかわる機会が少なくなった、という話も聞くので、ワークショップとかでみなさんと話す機会があるのはすごく貴重な機会になってます。2か月に一回定例があって、各プロジェクトのチームごとでも動いてる、みたいな感じもほどよいと思っています。

自然と助け合いのできる社会へ

金丸美樹
金丸美樹

最後に食品業界へのメッセージ、こうなったらいいな、みたいなことを聞かせてもらえますか?

矢島琴恵
矢島琴恵

企業なので競うのも大事だけれど、FUIみたいに、一緒にやった方がいいことは一緒にやろうよという動きが広がればいいなと思っています。サステナブルの話とかは、共同した方が進むじゃないですか。FUIだけじゃなく、そういうのが自然にやりやすくなるといいなと。

金丸美樹
金丸美樹

ここから派生して何かあったら助け合えるとかあったらいいですよね。

矢島琴恵
矢島琴恵

本当にそう思います。自分の引き出しになるというか、会社で通らなかったらFUIを頼ってみたらかたちになる、みたいな。そういうものの引き出しになっていけばいいなと思います。

金丸美樹
金丸美樹

ありがとうございます。あと、普段、御社の商品を口にしているお客さんへのメッセージとかありますか?

矢島琴恵
矢島琴恵

大企業っていっても中では人が動いてるじゃないですか。原料作ってる人がいて、研究している人がいて。そういうのに興味を持ってもらいたいなと思います。

金丸美樹
金丸美樹

大企業って努力の結晶を伝えるのが難しいんですけど、上手いこと伝えて、ちょっとでも興味を持ってくれる人が一人でも増えてくれたら嬉しいですよね!
本日は、貴重なお話をありがとうございました! 引き続きよろしくお願いします。

お話を伺って

今回は、私たちが普段当たり前のように口にしている商品の裏に隠れている、研究員さんたちの努力を知ることができました。一つひとつの商品に、たくさんの方の強い思いが込められていることを知り、製品を作ってくださっている方についてすごく興味が湧きました!研究員さんたちの努力をもっといろんな人に知ってもらいたい!と強く感じました。(町田彩華)